律儀な仲間たち

30年以上途絶えることなく続いている不慮の電車事故で無くなった高校時代の同級生M君のお墓参りを、例年はお盆前に行っていたが、今年は先日執り行った。8月の初めに私がコロナに感染し、予定していた日が困難になったため、お彼岸にその日を合わせることにしたらしい。私は「お前らだけで行ったらいい、今年は遠慮する」と言ったが、律儀な仲間たちは私の回復を待つと言ってくれた。
山崎からお墓のある宝塚まで約90キロ、往復180キロ。宝塚大劇場を左に回り墓地に着くと、川西に住むK君と、奈良に住むM君は我々を迎えてくれた。午前9時。20~30分ほど時間をかけて、お線香・ろうそく・お花を立て、在りし日の思い出話をしながら過ごす。それから宝塚ホテルに移動しラウンジでお茶をする。5人の爺。10時。約一時間。どこが悪くなったとか、だれだれが軽い認知症だとか、運転免許証をそろそろ返納するとか、等々花が咲く。
私の宝塚行きの楽しみは二つあって一つは『奈良のM君』に会うことである。やっとすべての仕事から解放され、今は株(トレーダー)と競馬で毎日充実しているとのこと。大賛成。今一つはホテルに勤務している、ちょっと年齢が言っているウエイトレス上田明穂との会話である。彼女は旧宝塚ホテル時代からの知り合いで、妙に私に懐いており顔を見るたびに《太郎さん、太郎さん》元気だった?と。どうも麻生太郎の印象が初対面の時から残っているらしい。彼女は元の国籍は中国人で日本人と結婚して今に至っている。「お土産はないのかと」催促された。
来年も余程のことがない限り宝塚に行くことになるであろう。その時は明穂にお土産を忘れず持っていこう。

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