帰燕抄 ~その後~

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1月の半ばに奥様と旅行中に旅先で、土方氏が亡くなったことは前に書いた。土方氏の環境や略歴についても簡単に触れた。彼は私の良き理解者だった。というより唯一私を認め評価してくれていた人物だった。それは私が多少高すぎる評価だと恥ずかしくなるほどだった。
社会情勢からして葬儀に参列できなかったので、高校時代に7人で《年輪の会》というグループを結成していた。そのうちの一人のA君の発案で彼岸が近い日に、土方氏の実家へお参りに行くことになった。実家は弟が守っており、弟が葬儀に参列した際にお骨を持って帰郷していた。
川西からのK君・奈良からのM君・姫路からのT君そして山崎に住まいしている私と、前述のA君5人でお参りさせて頂いた。年輪の会の一人であるM・M君は30年以上も前に亡くなっており、宝塚にお墓がある。昔話も含めて小一時間ほど話し滞在し解散した。
その空間の中で私が最も心を痛め恐縮したのは、我々の訪問に合わせて東京からわざわざ奥様と長女が帰省し、我々を迎えて頂いたことだった。
実家の裏庭は早咲きの《河津桜》が満開だった。その下でシャッターを押してもらった。もう二度とない「一期一会」の風景である。

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