村の行事

昨年村の行事の一つである「石作神社」(我々が住まいする須賀沢地区の氏神様)の祭礼当番が、私が所属する4隣保が担当だった。須賀沢地区は、10隣保に分けられており、それぞれの隣保が一年間神社に関する一切の行事を執り行うという決まりである。その役割は10年に一度回ってくる計算になる。春祭り・夏祭り・秋祭り(これが最も大きなイベントである)そして初詣の準備。
これまで村の付き合いは、忙しさに託けてほとんど家内に任せきりだった。現役を引退してから半分くらいは夫婦で手分けして行うようになった。それでも神社に関する行事は古くからの慣習で女性は禁止とされていたので、10年前の当番の時、私は長男に手伝ってもらってお勤めをした記憶がある。
では具体的にどんなことをするかというと、以前とはずいぶん簡略されたとはいえ細々した作業が思っていたよりはあった。まず4つ(本殿・護国神社・天神さん・稲荷神社)あるお社の拭き掃除も含めた掃除。幕等の飾り付け。幟の掲揚。お供え物の準備、飾り付け。お正月の門松飾り(4カ所)。須賀沢部落の役員のお接待等々。
何といっても隣保長のH氏が最も大変だったと推察する。宮総代との打ち合わせ。10年前の記録など残っていないし、隣保の長老の記憶を辿りながら、宮総代に教えを請いながら準備を進めていかねばならない。途中何度か手直しを加えながら、ようやく1月15日に催される《当屋渡し》(須賀沢部落は1月15日に弓で10数メートル向こうの的を矢で射るという通し矢、テレビで時々放映されている京都の三十三間堂に似た行事)で今年度担当する隣保にバトンタッチをして、すべての行事が終了するのである。隣保長のH氏は、昨年末にストレスによる《帯状疱疹》で悩まされたとの事。
これまで、何十年、何百年と受け継がれてきた行事で、伝承していくべきではある。が、しかしその方法は見直してもいい時期に来ているように感じた。

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