旧・統一教会、現「世界平和統一家庭連合」についての私見

いま世間を最も賑わしている宗教団体が、旧統一教会・世界平和統一家庭連合である。1954年朝鮮半島において、文鮮明がキリスト教の教えを根底に、その教えを守ることで家庭が幸せになり、夫婦の絆も深まり、やがては子供たちの未来が輝くと説いた。安倍氏を殺害した山上容疑者の取り調べが進むにつれて、その山上容疑者の家庭がいかに不幸で悲惨であったか明らかになってきた。過去に著名な芸能人達が引き起こした脱退に関するトラブルが報道された記憶は、我々にまだ鮮明に残っている。また当時、悪質な霊感商法も色々と報道された(壺・多宝塔)。
旧統一教会はもう過去のものとして認識していた。しかし今回でその実態は手を変え品を変え、連綿と行き続けていたのである。しかも政治家と癒着という隠れ蓑に包まれて。
古今東西宗教が政治に絡んでうまく世の中が治まった例はない。あの強大なローマ帝国でさえも、キリスト教を正教としたことにより、帝国が衰退した原因の一つになった。現在は政教分離の形を取りバチカン市国を設立し、そこを活動の場として、ローマ教皇はキリスト教の教えを説き、世界平和活動を展開している。
我が国において明治の時代を迎えたのを契機に、それまでの神仏混合を改めて神道を日本国の国教と位置づけし廃仏毀釈を勧め、多くの寺院が取り壊された時期があった。もともと日本人の心の中には「八百万の神」というファジーな精神が宿っており、廃仏毀釈の機運は徐々に収まり、その結果天皇は神格化され後の世界大戦へと繋がってゆく。一方寺院の多くは国からの援助が受けられなくなり、その資金を得るために葬式仏教を展開していくのである。今現在天皇は日本国の象徴として日本の平和と安全に尽くされており、仏教界もそれなりに日本人に浸透するようになった。そもそも宗教とは人間を幸せに導くものである。しかるに地球上において宗教戦争は後を絶たない。統一教会もどきの邪教は蔓延るばかりである。そして人間の欲望は尽きることなく、様々な無知の輩がその利権に群がってくる。
私は子供たちが巣立ちするときに、「ここは温床の中だった。今からはいろんな誘惑がお前たちを襲うだろう。宗教の勧誘もその一つだ。真実を見極める判断基準は二つある。一つはお金がかかる宗教は駄目だ。今一つは他の宗教を排除する宗教もよくない」と説いた。
現存する宗教団体とおぼしき集団は数えきれないと思う。この二つの基準に該当する宗教と名乗る団体にもし入信しているなら、即脱退するべきである。決して幸せは訪れないと、私は断言する。

タイトルとURLをコピーしました