うどんのある風景

その1かなふくの巻
現在の店主は二代目にあたり、先代からの付き合いであるから、もうかれこれ40年以上になる。先代も現店主も我々のグループでご自宅を新築させていただいている。亡くなった父も事あるごとにお店に伺いうどんを食していた。
なんといっても《ざるうどん》は絶品で、他の店では食べる気持ちが起こらない。また《だし巻き卵》も先代の味と食感をそのまま引き継いでおり、一流の料亭にも決して引けを取らない。ただ気になる事が一つある。
それは余りに一生懸命過ぎることである。若いからやむを得ないが、張り切り過ぎて余裕が感じられない。しかし、10年先にはさらにいい店になっているような期待感はある。
先代からのバトンタッチも実に見事で、お店を譲ってから唯の一度も店内で先代夫婦の姿をお見掛けした事がない。企業においてもなかなか事業継承は困難であるにも関わらず、老舗の食べ物屋でこれほど素晴らしい継承を見たことがない。お互いの信頼感の賜物であろう。
お薦めメニュー:ざるうどん・釜揚げうどん・カレーうどん(揚げをトッピングしたものはさらによし)・だし巻き卵・親子丼(意外といける)etc

その2末治の巻
先日久々に行った。後述するうどん屋大文字がお休みのため一人でお店に入った。
山崎町では飲食店の中で数少ないミシュランに輝くお店の一つである。
末治では食べるメニューは決まっている。かき揚げうどんと炊き込みご飯である。
かき揚げのパリパリ感と炊き込みご飯の量が私にはちょうど合うのである。他にもいろいろと趣向を凝らしたメニューがあるようだが、食したことはない。
美味しいと思う、が食べ物や商売では味は最も大切だが、それだけではない。
これは全くの私見であるが、雰囲気が少し暗い、着席する席を指定する(店内がそれほど広くはないので効率よく客を配分したい気持ちは理解できるが、私のような我儘者には合わない)
オープン当初は行列が出来るほどであったが、この間は多少空席も目立っていた。
まことに食べ物屋は難しい、と思う。

その3大文字
大文字でうどんが食べられたらラッキーと思わなければならない。
何故か?度々閉まっているからである。
お店で食べていると、必ず2~3本は電話が鳴る。決して出前ではない。オープンしているかどうか確認の電話である。
大文字、の名の通り京風味である。私は7割くらいの確率で《きつねうどん》と《木ノ葉丼》を食べる。特別美味しい訳ではないが《木ノ葉丼》はこの店でしか食べることが出来ないからである。他のうどん屋では既に幻のメニューになっている。
店主は同級生である。
気分が乗らないと店は開けない。食べ物商売で一番やってはいけないパターンであるが、それでも開店時にはそこそこお客が来て、店内は賑やかである。
私もそうだが、他の客も忍耐強い。いつまで《木ノ葉丼》が食べられるやら…

あなたならどの店に行きたいですか?

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