3月14日の講座は再度三浦弁護士にお願いした。
彼は山口県の教育委員会からわざわざ《松陰読本》という小雑誌を取り寄せ、塾生に配布していただいた。
山口県ではこの《松陰読本》は、昭和55年に松陰生誕150年を記念して刊行され、山口県下の小学校では教材として用いられている。
松陰は数々の名言・格言を残しているが、その中で最も有名な言葉の一つが『至誠而不動者未之有也』である。「至誠にして動かざる者は未だこれあらざるなり」と読み、意味は「人はまごころをもってすればどんなものでも感動しないものはない」である。
松陰は全国を自分の足で見て回り、今日本にとって一番重要で急がなければならないことを実感し、長州藩を始め多くの人々に説いて回った。身分制度を廃止し、人間が平等で豊かな暮らしを実現しなければならないと。
彼の考えは崇高だったが、あの時代に受け入れられる人々は限られていた。
私は、松陰は近代国家をこじ開けたと思っている。幕末の時代、国家論を抱いた人物は「松陰」「勝海舟」「坂本龍馬」の三人だった。西郷を始め維新の重鎮たちは、国家のため、というより自分たちの藩のためという意識しかなかった。
松下村塾での活動は2年足らずであったが、特出した塾生に久坂玄瑞、高杉晋作の二人がいるが、二人とも若くして命を落とした。久坂玄瑞は禁門の変で、高杉は病のため。
松陰は30歳を待たずして刑場の露に消えるのであるが、私論を言えば、そんなに焦らずもう少し狡く立ち回っていたら、また違った日本が誕生していたと思う。かれはあまりに純粋であり過ぎた感がする。
ともあれ彼の功績で、近代国家への道は20~30年早まったことは確かである。
熱血弁護士松陰を語る
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