プロゴルファー伊澤利光氏の講演から

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過去二度の賞金王に輝き、世界四大トーナメント(全米オープン・マスターズ・全英オープン・全米プロ)に20回以上出場し、その中でもゴルファーなら誰でも憧れるマスターズにおいて、日本人として最高位(4位)に入るなど、素晴らしい戦績を誇る伊澤利光氏を姫路市文化センターに迎え、志澤塾の新春を飾るに相応しい講演会を、去る1月14日に開催した。
志澤塾の塾生を始め、会社関係、並びに私のゴルフ仲間や、一般の方々を含め、約170名あまりの人々に聴講して頂いた。最初の45分は伊澤氏が講演し、残りの45分は前村直昭氏にも加わってもらい、私と三人でトークショーを行った。前村氏は、プロゴルファーを目指してアメリカでミニツアーに参戦中に伊澤氏と知り合い、それが縁で伊澤氏の専属キャディとなり、15年以上の長きに渡り苦楽を共にしてきた、切っても切れない間柄である。今現在は伊澤氏の勧めもあり、新進気鋭の《藤本佳則プロ》とコンビを組み、奮闘中である。
伊澤氏は小学校低学年の頃、お父さんの強い勧めでクラブを握り、めきめきとその才能を発揮。21歳でプロテストに合格した後、武者修行のために渡米し、ミニツアーに参戦しながら何度か優勝も重ね、ある程度自信もつき日本に帰国する。そのときジャンボ尾崎と運命的な出会いがあり、軍団に入り毎日鬼のような厳しい練習に耐え、その甲斐があり1995年初めて、しかも日本オープンというメジャータイトルを手にする。
しかし、その時ジャンボ尾崎は『誰でも1勝はする。大事なのは2勝目をいつするかだ。』と諫められ、その言葉通り2勝目《東海クラシック》までに3年を要した。
その後は順調に勝利を重ね、これまでにツアー優勝16回を数え、また丸山茂樹選手と組んで2002年にワールドカップ優勝するなど、名実共に日本を代表するトッププロとして活躍していくのである。
伊澤氏は、ゴルフを極めるためには3つあると言う。一つは《才能》二つ目は《努力》三つ目が《研究》と断言した。
後半のトークショーは和やかな雰囲気の中始まった。事前に頂いていた質問にも丁寧に答えてくれ、またコンビを組んだ前村氏とは、グリーン上においてもあまり意見が合わなかったと裏話も交えて面白く語り聴衆を楽しませてくれた。
しかし我々が最も残念に思ったのは、氏が颯爽とフェアウェイを歩く姿をみる可能性は低いことである。彼がこだわりを捨て、ゴルフライフを楽しみながら《バーディ》を重ねていくさまを是非見たいと願う、一凡人である。

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