髪結い伊三次捕物余話

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今私のベッドの中のお友達である。
九時過ぎに入浴を済ませ、洗面台に向かって乳液でマッサージを済ませ、冷蔵庫からヤクルト1000を取り出し腰に手を当てて飲み、水の入った2リットル入りのペットボトル二本を前後左右に10回上げ下げをする。しかる後に壁立て臥せを20回、踵落としを40回、肩甲骨を広げる回転を10回、うつ伏せになり右手左足・左手右足を水平に上げる動作を20回、寝転んで右足の屈伸・左足の屈伸それぞれ10回、最後の右足の捻転・左足の捻転を10回。その時間15分前後。それら一通りのストレッチが済ませ二階の我が部屋にこもる。
それから約一時間読書タイムである。今嵌っているのが『髪結い伊三次捕物余話である』作者は《宇江佐真理》女史。伊三次はお店を持たない廻り髪結いの傍ら、同心不破友之進のお手先を務めている。粋で鯔背な深川芸者お文とわり内仲になり、やがて結ばれるのであるが、そこに登場する人物たちとの切ない人情噺が展開される。最後はやんわりとした暖かさと微かな希望を垣間見ることで読者は救われるのである。
全部で文庫本15巻。今ちょうど10巻目「心に吹く風」を読んでいる。後半の部分は不破友之進の長男龍之進の出番が多くなる。どうも作者「宇江佐真理女史」は龍之進が可愛くて仕方がないようである。
しかしながら「竃河岸」で絶筆となる。
66歳という作家としては若すぎる年齢で亡くなった。もう伊三次にも文吉姐さんにも会えない。あと5巻。ちょっと読み終えるのが寂しい気持ちになっている。

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