初釜の風景

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初釜はお茶会の世界では最もおめでたい行事で、家元はもちろんほとんどの社中で執り行う。その時いただくお菓子はすべて「花びら餅」である。柔らかなお餅に包まれて、上品な甘さが漂う味噌餡を使用しその中に牛蒡が入っており今年一年を健康で、との願いが込められている。
昨年までは波裡庵に来るのに遠いと思い私が気を使って、声をかけていなかったのであるが、今年は全グループの社員に声をかけた。今現在グループ社員総数277人。そのうち252人から出席の返事があった。当日はインフルエンザとかコロナとか、また急な仕事が入ったとかで10人程の欠席があったが、盛況のうちに開催することができた。すべての人がお茶室に席入りできるわけではないので、予め会社幹部を中心に席入りのメンバーを決めて、残りの社員は志澤塾のリビングのテーブルでそれぞれにお抹茶をいただいた。少し前までは私も何席かお点前をしていたが、茶室の中も表でいただく人も混雑してうまく運ばないので、最近一応着物は着るが段取り役に徹している。そして花びら餅のいわれや簡単なお作法を社員たちに教えている。準備もよかったのかスムーズに進み、各社から選ばれたスタッフも手際よく動いてくれて、朝九時から始まった初釜は、12時過ぎに終えることができた。
見る限りにおいては手前みそになるかもしれないが、皆楽しそうだった。ああいう笑顔を見ていると、多少時間もお金もかかるが、来年も初釜を執り行いたくなる。
私自身も「花びら餅」食べたいし。  
         

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