今年のプロ野球香山流総括

今年のプロ野球は、日本シリーズをオリックスが26年ぶりに制覇して終わった。昨年も同じ対決で面白かったが今年もワクワクしながらテレビの画面にくぎ付けになった。オリックスは僅差でレギュラーシーズンを制し、CSでもソフトバンクを退け、日本シリーズもヤクルトに勝ち日本一に輝いた。その戦いの過程は決して容易ではなかった。特に日本シリーズは絶対的エース山本由伸抜きで、しかも先にヤクルトに2敗からの逆転勝利である。全選手にMVPを授与したい気分である。ヤクルトもそうであるが、オリックスもベテランと若手がうまくかみ合い素晴らしいチームだった。地味で苦労人である中島監督は本当にいいチームを作り上げたと感心するばかりである。両方のチームともに守備力は鍛え上げられていた。
一方だらしなかったのが巨人と阪神である。巨人は全くチームとしての機能が発揮されておらずバラバラだった。それにもかかわらず来年も原が監督をするそうである。断言する。巨人の優勝は来年もあり得ない。野球は個人個人が事業者だがチームでもある。チーム力のない球団に勝利はない。
また阪神は、キャンプ初日に矢野監督が選手を集めて前代未聞の発表、すなわち今季限りで監督を辞任するという、後にも先にも聞いたことのない戯言を宣言した。その心境は、「だからお前たちこの私に花道を飾らせろ、男にしろ」というような思いあがった気持ちの表れだった。誰もが驚き、私はその瞬間に今年の阪神の優勝はあり得ないと断言した。一体何様？今年の戦いぶりは、この何年かのビデオ録画を見ているようだった。相変わらずエラーは多いし、ここというときに打てない決定力不足、右往左往する采配。これでは勝利は覚束ない。来年はいよいよ満を持して岡田氏が采配を取る。今年の暑中見舞いに岡田さんに《吉報を待つ》と記した。甲子園を始め2月のキャンプにも出かけようかと、今からドキドキしている。目指すは『アレ』
来年DeNAは青山ヘッドコーチを迎えて侮れないチームになった。中日も上位を目指せる要素は大いにある。勿論阪神は楽しみである。ヤクルトもうかうかはしておれない。
個人的にはなんといっても村上選手。彼は非の打ち所がない。日本シリーズで改めて感心したのは選球眼の良さである。広角にホームランが打てる。守備も上手くなった。2年連続三冠王を目指してほしいし彼なら出来そうである。投手では山本由伸。日本シリーズで痛めたわき腹を早く治して来年は20勝してほしい。期待する若手としては、中日の岡林、ヤクルトの長岡、DeNAの牧、オリックスの紅林。飛躍してほしいのは阪神佐藤。最低30本ホームランを打てる選手になって欲しい。来年も私をワクワクさせる野球を展開して、野球はやはり面白いと言わせてもらいたい。