車番

亡くなった父親の車番は、5678だった。生存中に本人から聞いた訳ではないが、右肩上がり、末広がりの8、八幡の8という意味と願いが込められていたのではないかと推測される。
最近よく目にする車番は、《2525》。どういう意味かと尋ねてみれば、「ニコニコ」だそうである。いつも笑顔で、という思いを込めての車番らしい。ひねくれた私は「ニコニコ」ではなく「ニゴニゴ」なのに、と思ってしまう。
次に気になる車番は《3636》。この車番はアマチュアゴルファーの夢を描いたナンバーである。つまり、36はハーフのスコアで72を意味し、パープレーに対する憧れである。私のベストスコアは69だが1回だけで、70が2回くらい、71となるとその回数は覚えていない。72はもちろん記憶にないくらいの頻度でラウンドしていた。ただ残念なことに、ノーボギーという経験はない。3636は多分にそのノーボギーの願いが込められていると思う。
私の車番は《4308》である。その由来は『4』は「し」で志。『3』は「さ」。『0』は「わ」。「さ」と「わ」で『澤』。『8』は歌舞伎の屋号を捩って「や」すなわち「屋」。故に《志澤屋》となり4308なのである。
また誕生日を車番にしている人もあると聞く。さしずめ私なら、2376(昭和23年7月6日)となるらしい。時々《8787》という車番を見受ける。パナパナ。ちょっと嬉しい気分になる。勿論人物によると思うが、総じてベンツはお行儀がよくない。割り込み、路上駐車等々。私の知り合いが最近《アストンマーチン》をセカンドカーとして購入したらしい。007が初期の頃使用して一躍有名になった車である。一度くらいは乗せて貰いたいが欲しいとは思わない。

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