今から15年前、2003年に私は八幡建設の経営を義弟から引き継いだ。あまりに杜撰な経営実態にようやく父が気付き、義弟を辞任させ私が社長として任されることになった。一昨年八幡建設設立50周年記念式典を終えると、昨年父は91歳で穏やかに苦しむことなく息を引き取った。父の功績をうんぬんする気はないが、壮絶な一生であった。
旧社屋を解体しその跡地に、八幡グループ発祥の地、という想いで記念植樹をした。
梅・桜・ハナミズキ・百日紅・紅葉・それぞれ大小二本ずつ植樹を行った。巡る季節を感じ、愛でるために5種を選んだ。
今年は5~7日くらい桜の開花が早く、その分散るのも早かった。
散る桜 残る桜も 散る桜 この句は良寛和尚の辞世の句であるとされている。
桜が散ると《ハナミズキ》の季節である。
私は《ハナミズキ》の花そのものも好きだが、《ハナミズキ》という言葉の響きがたまらなく好きなのである。
今年は我が家の《ハナミズキ》の方が早く鮮やかに咲いた。毎朝、愛しの『ハナミズキ』に見送られて玄関を出る。
至福のひと時である。

