現在の場所に移転する以前からだから、かれこれ四半世紀になると思う。
なんの変哲もない「普通のラーメン屋」に行きだしたのは。屋号は知らないが、博多ラーメンの暖簾を上げているから、そのチェーン店であると思われる。
概ね夫婦と娘、三人で切り盛りしており、時々店員を雇っているようだが、長続きしなくていつの間にかいなくなっている。
店主はとぼけた、一見鈍間そうだが、どうしてなかなか手早く、混んでいても待たせるということはほとんどない。奥様の話によると趣味は、あまり的中しない競馬と下手なボーリングらしい。カウンター越しに時々競馬の話をするが、馬券を取ったときのみしゃべってくるのか、たまにはゲットしているようだ。
奥様は飾らない人柄で、私には主人の愚痴を言う。私の服装を褒めてくれる、いい奥様である。
娘は淡々と業務をこなしている。愛想はないが、嫌みもない。三十前後と思われるが、化粧家のない素顔は年齢より若く見える。笑顔を見たことがなく、たまには笑って、と言いたくなる。
私はこの店でオーダーする必要がない。ラーメンとご飯は極小、餃子は4個。〆て900円。月に2~3度訪れる。私が持参したカレンダーが店の片隅に掲げてある。
この店の売りは《高菜》と《三人の意気》である。
普通のラーメン屋
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