歴史シリーズ~クレオパトラの巻~

世界の三大美女とは、「クレオパトラ」「楊貴妃」「小野小町」と言われているが、この認識は日本においてのみで、世界の一般的な認識は「小野小町」ではなく「ヘレカ」である。ただヘレカは、ギリシャ神話に登場する女神で、実在の人物ではない。
クレオパトラは、エジプトのプトレマイオス王朝の王女として生まれ、父であるプトレマイオス12世の遺言により、18歳で女王となり弟と共同で統治し、エジプト王国を治めていた。当初3年くらいは順調に推移したが、姉弟での諍いが表面化し、その立場を脅かされるようになる。時同じくして、ローマの英雄ユリウスカエサルがエジプトの首都アレキサンドリアに入城していた。クレオパトラはこのままでは弟に女王としての地位を奪われ兼ねないと思い、カエサルに同盟関係を結ぶことを条件に援助を依頼するのである。
カエサルのもとにクレオパトラからペルシャ絨毯が贈り物として届けられた。巻かれてあった絨毯を床の上に転がせて見ると、中から一糸纏わぬクレオパトラが現れたのである。
カエサルは弟を呼び寄せ、姉弟で今一度力を合わせるようにと仲裁を図るが、弟は聞き入れるどころかカエサルに刃向かい軍を差し向けたのである。全てにおいて天才であるカエサルは、五分の一程の軍勢ながら勝利し、エジプト王朝をクレオパトラに委ねた。
カエサルは、ナイルの川下りやエジプト王朝文化を楽しみながら、ひと時のバカンスをクレオパトラと過ごしたのである。カエサルは、女を愛しても溺れないタイプの人物である。やがてローマに帰っていった。その時クレオパトラはカエサルの子供を宿していた。生まれてきたカエサルの子を連れローマを訪れ、カエサルの庇護のもと暮らしていたが、紀元前44年3月15日カエサルがブルータス他14名の刺客によって暗殺されるや逃げるようにエジプトに帰国する。
カエサルの死後、クレオパトラはカエサルの部下であったアントニウスを様々な策略を以って取り入り、エジプトは勿論何れはローマをも我が物にする野望を抱く。しかしながらアントニウスは優秀な武将ではあったがトップの器ではなかった。カエサルの遺言により後を継いだオクタビアヌスにアクティウムの海戦で破れ、毒蛇に乳房を噛ませて自死するのである。39年の生涯である。
クレオパトラは聡明な美女だった。カエサルがもし暗殺されていなかったら、きっと幸せな人生を送っていたと思う。

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