四月の初旬だった。
夜の7時半頃、妻がお腹が痛いと訴えたので、仰向きに寝転んで痛い部分を擦ってみると、私が若い頃に患った「虫垂炎」つまり盲腸炎の症状によく似ており、場所も、腰骨とお臍を結び、腰骨から3分の1辺りだった。すぐさま地元の総合病院に連絡を取り向かった。当直医の先生が触診し、CTや血液検査の結果、私の見立て通り「虫垂炎」と診断され、即入院することになった。
あくる日、担当医と妻と私とで、今後の治療方法について話し合い、投薬治療も良いが再発の恐れもあるということなので、外科治療つまり手術をする方法を選択した。3日後に手術をすることになった。手術は午後1時半ころから始まり3時過ぎに予定通り終了した。その日だけ面談はしかも5分間と時間を限られ病室に入ることが許可された。コロナの影響が今も継続しているようだ。着替え等はナースステーションまで持参し、看護師に言付け看護師が病室まで届けてくれる。
2~3日前に退院をしたが、以前の日常生活に戻るまでにはまだまだ時間が掛かりそうである。それでも日が経過するにつれ顔に生気が戻り、声のトーンも上がってきたように感じる。私は朝食は自炊し夜は行きつけのすし屋でわがまま言いながら賄いで過ごしている。彼女は流動食を中心に適当に食べている様子である。
今年は暖かったせいで例年より早く我が家の《ハナミズキ》も清楚に咲き、私の心を癒してくれている。