企業には二つの業態がある~9月25日の講義から~

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企業には『受注産業』と『見込み産業』の二つの業態しかない。
『受注産業』の代表的な業種には建設業がある。住宅・ビル・マンション・工場・病院・福祉関連施設・造園工事・最近ではリフォーム・リノベーション等々の建築から、橋梁・道路・河川や湾岸の改修工事の土木工事は、典型的な受注産業である。また造船やプラント工事もその種類である。
一方『見込み産業』には食品関連・科学薬品・電気機器類・特殊車と超高級車を除く自動車工業・それに属する業種から、身近ではゴルフ場や飲食業のサービス業もその部類に入る。
『受注産業』で最も大切なのは「受注残」である。建設業に限って言えば、少なく見積もっても半年から一年くらいの「受注残」が望ましい。受注残を確保するためには、見込み客を潤沢にしておくことが肝要である。そのためには、常に《増客》に努めておく必要がある。時々《増客》と《集客》とを勘違いしている節がある。イベントの結果たくさんのお客様に来ていただき。成功裡に終わったと喜んでいる。来ていただいたお客様を我社のお客様になっていただいて初めて上手くいったことになる。それを《増客》と言う。
一方《見込み産業》の典型的な「電機メーカー」を例にとる。例えば冷蔵庫。充分マーケティングの結果《従来型と違って来年発売する新商品は、省エネにも配慮しているし、デザイン性にも優れ、バリエーションも豊富で、前年比120%は売れる》と判断し、生産計画を立て、あらゆるコストを計算し、売価を決めて市場に問うことになる。
見込み産業で何よりも重要なことは、マーケットを読む力である。私は、コンピューターの予測力でも、衆知の判断力でもなく、最後は最高責任者一人の《感》であると思う。

日常の業務で使えそうな事例を塾生に紹介した後、上記のような講義を行った。
講義の後、講義内容について4グループによるチームミーティングを重ねて、それぞれに発表してもらった。
半期が終わったこともあり、感想も含めたアンケートを塾生に記してもらった。殆どが肯定的な内容で、正直な気持ちとしては「安堵」したという心境である。これに驕ることなくもっと精進していく心構えになり、新たな気持ちで後期も取り組んでいく決意をした

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