井戸氏・20年の兵庫県政を語る

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5月の志澤塾の講座は前兵庫県知事である井戸氏にお願いをした。当初の計画では新春1月の予定であったが、コロナ禍の影響で延び延びになり、ようやく今回開催することが出来た。
井戸氏は、私が住む宍粟市の隣町である新宮町の出身で、以前から親近感を感じていた。小学生時代に関東に引っ越しされ東京大学卒業後、当時の自治省に入省。いわゆる高級官僚として鳥取県を皮切りに各地方で活躍され、1996年、貝原知事に請われて兵庫県副知事に就任される。貝原知事と共に、阪神淡路大震災の復旧に当たられ、任期半ばで貝原知事が退任された後、兵庫県知事選に立候補し見事勝利され、48代兵庫県知事に就任され、5期20年の長きに亘り知事を務めあげられたのである。当初は大震災の復旧・復興に奔走される日々が続いた。
就任後は「参画と協働」を県政の基本姿勢に掲げ、様々な施策を展開された。財源と国の対処方針の枠内でしか対策を打てないという限界を感じながらも、住宅再建共済制度(フェニックス共済)の実現、「県民緑税」制度を施行したり、心の復興を掲げ「芸術文化立県」を目指し、佐渡裕氏を迎えて芸術文化センターを新しく創り上げられた。また「ありがとう・心から・ひょうごから」をスローガンに兵庫国体も開催。最後の一年間はコロナ対策に追われる一年だったと述懐された。
終わりに5期20年。その歩みは「危機と創造の時代だった」と語られ、兵庫の強みは何と言っても、摂津・丹波・但馬・播磨・淡路の旧五国からなる多様性と個性地域ごとに多様な歴史と文化を持ち、自然や風土も違う地域が、「地域連合」としての強みを生かし、総合力を発揮する事こそ、これからの兵庫の進む道であると、メッセージを我々に贈られた。
4年後にはWMG(ワールドマスターズゲームズ)がアジアで開催される。その大会に80歳以上の部門で50m・100mの平泳ぎに出場のエントリーをされるとのこと。益々お元気で、兵庫県のために、日本のために活躍されることを心から願っています。

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