~私が持っている数少ないCDの中から~
数えたことがないのではっきりとは分からないが、多分20枚前後くらいしか私はCDを持っていないと思う。大学生のころ、何を思ったのか「フォーククルセダーズ」のLP盤と、「越路吹雪」のLP盤を買い求め、当時プレイヤーと称するお粗末な機械で時折聞いた記憶がある。それが音楽との最初の出会いみたいなものである。
何故中島みゆきのCDを買ったかというと、NHKの番組で《プロジェクトX》のテーマソングである『地上の星』を聞きたくて、そしてあわよくば歌えたら、と思って購入した。何百回となく聞いたが、未だ人前で歌ったことはなく、まだ披露する気持ちもないし、今後もその予定はない。なにせ酷い音痴だからである。『地上の星』は何年か前の紅白で、現地すなわち雪深い極寒の黒部ダムのトンネルの中から、中島みゆきが歌ったときは身震いがした。そのCDの中に『糸』と言う曲がある。大変いい歌で、次男の結婚披露宴の席上で次男の友人が歌ってくれた。出席者全員がしんみりと聞き惚れていた光景を今も思い出す。
今回はその中の一曲である『幸せ』について少し記したいと思う。〈幸せ〉になる道には二つあると、彼女は言う。一つ目は、〈願い事〉がうまく叶う、と幸せだという。それは誰でもわかる。もう一つは〈願い事〉すべて捨ててしまうことだ、と言うのである。これは奥が深すぎる。仏教の言うところの《無》であり《空》である。
私はお遍路をしたりお写経もし仏教の研究もして、人よりは少しは《空》とか《無》について認識していたつもりだったが、この曲に出会った時、見事に私の認識は瓦解してしまった。恐るべき『中島みゆき』。一度会いたいものである。
中島みゆき死生観
ブログ
