永遠の0

先日大学時代の友人から、私の携帯に電話がかかってきた。
「香山、元気か?最近どんな本を読んでいる?」
私は、今ベッドの中でうつらうつらしながら読んでいる作家の名前を言うと、
「そんなどうでもいいような本はやめて、これを読め!」
といって上げた本の題名が百田尚樹の『永遠の0』だった。
彼は時々、自分が読んで《いい本》と思った本を紹介してくれる。
私が《本好き》ということを分かってくれているのだ。
それは、第二次世界大戦を題材にした物語だった。
あの戦争は私の中では存在しない出来事であり、歴史上認めたくない戦争で、正面から向き合うことを避けていた。
それが今回友人のおせっかいで向き合う羽目になってしまった。
主人公は姉、弟のきょうだいで、戦争で亡くなった本当の祖父を尋ね歩くと言うストーリーである。祖父はゼロ戦のパイロットで最後は特攻として亡くなるのであるが、その過程で彼を知る人々達が語るエピソードを記した、渾身の一作である。
大半が史実に基づいていて、読み終えて私は、その深さと重さで胸と脳みそが掻き毟られる思いに陥った。
第二次世界大戦は、私の中へ奥深く浸み込んでいった。

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