日本の心・美・情緒

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八月の志澤塾の講座は、私はお休みを頂いて講師による一回である。
今回は日本舞踏家の「坂東呂扇」さんである。
本日のいでたちは、駒絽(こまろ)で、色は「きなり」。帯も絽でキリリと締め、背筋もぴんと張り、腰も決まっている。冒頭に、京都の四季を端唄に乗せて、一指し舞って頂いた。
彼女との付き合いはかれこれ二十年になる。年に二~三度くらいしかお目にかからないが、これまでいいお付き合いをさせて頂いている。
彼女の父であり、師匠でもある「坂東大蔵」氏と長年に亘って続けられたリサイタルには、余程のことがない限り伺ってきた。「大蔵」氏が八十歳を期に二年前にお止めになられたが、私としては少々寂しい思いである。
日本舞踊には、大小たくさんの流派があるが、よく知られているのは《花柳流》《藤間流》《坂東流》そして京舞は「井上流」である。歌舞伎役者で坂東流の家元である「坂東三津五郎」さんが体調を崩されているのが気がかりである。
彼女には二年前の長男の結婚披露宴でのオープニングに《鶴亀》を舞ってもらった。勿論大好評だった。
私は「経営は人間学」だと信じている。
一見日本舞踊と経営とは無関係のようだが、経営を執り行う上で最も大切なのが実は「感と閃き」なのである。その感と閃きは感性なくしては、感も冴えないし閃かないのである。感性を磨くためには、舞踊を通じて日本の文化や美や情緒に触れて欲しいと思い、この講座を設定したのである。
感性を磨くことで見えないものが見えてくる。
少しは心の琴線に響いたのではないかと思っている。

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